WSL(WSL2)でバージョン確認が出来ないとき【`wsl --version`が使えない】
前々から気になっていたのですが、当方の環境ではwsl --version
でバージョン確認が出来ませんでした。
wsl --version
を実行すると、WSLコマンドの使い方が表示されるのです。
ひょんなことから原因が判明したので、簡単にまとめたいと思います。
1. WSL2である必要がある。
そもそも--version
オプションは、WSL(WSL1)では使用できません。
これについては多くの情報が出ているので、既にご存知の方も多いと思います。
Windowsバージョンが相当古いバージョンでない限り、wsl --update
でWSL2にすることが出来ます。
2. Store版WSLである必要がある。
WSL2にはwsl --install
でインストール可能な「Built-in版」とMicrosoft Storeから入手してインストール可能な「Store版」の2種類があります。
正確には「あった」と言った方が正しいですが。
今までwsl --install
でインストールされるWSLはOSに内蔵された「Built-in版」でしたが、特定のOSバージョンからwsl --install
で「Store版」がインストールされるようになったそうです。
3. アップデート「KB5020030」が適用されている必要がある。
Store版のWSLを使用するには、Windows10のアップデート「KB5020030」が適用されている必要があります。
「KB5020030」はオプションの更新で、Windows Updateから「Windows 10、バージョン 22H2 の機能更新プログラム」をダウンロードしてインストールすることで適用できます。(注意:この更新を適用するにはPCの再起動が必要)
この更新を適用した後であれば、wsl --install
やwsl --update
でStore版のWSLがインストールされるようになります。
WSLの更新後は、WSLの再起動が必要になるので注意してください。
Store版のWSLに更新されていれば、wsl --version
が使えるようになります。
まとめ
WSL2(Store版)でなければwsl --version
を使用することができませんでした。
Store版のWSLを使用するには、Windows10のアップデート「KB5020030」が適用されている必要があります。
アップデート「KB5020030」が適用されていない場合、以下の手順でOSとWSLの更新を行う必要があります。
- Windows Updateからオプション更新「Windows 10、バージョン 22H2 の機能更新プログラム」(KB5020030)をダウンロードしてインストール
- PCを再起動
wsl --update
でWSLを更新- WSLを更新後、
wsl --shutdown
で停止し、WSLを再起動
【当方の環境】
バージョン | |
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エディション | Windows 10 Home |
バージョン | 21H1 → 22H2 |
OS ビルド | 19044.2311 → 19045.2486 |